遺品整理を自分でするなら何から 最初の1日は捨てずに探す日にする
この記事には広告(PR)を含みます。
親の家でごみ袋を広げたものの、押し入れの前で何から手をつけていいか分からず、手が止まっていませんか。
遺品整理を自分で進めるなら、最初の1日は捨てずに、遺言書や通帳、年金証書、スマホ、鍵のような捨ててはいけない物を探して取り分ける日にすると、あとは残す・迷う・手放すの3つに分けるだけで進められます。
自分の手でしかできないのは、捨ててはいけない物を探すことと、残す物を決めることの2つだと私は思います。運び出しと処分は、量と距離を見て人に頼んでも、自分で進めたことに変わりはありません。
取り分ける物8つは、国や裁判所・業界団体の案内がある物と、解説の記事の注意に分けて表にしました。自分で出すときのごみの出し方も、2つの市の案内を並べて比べています。
この記事で分かること
- 最初の1日に探して取り分ける物8つ
- 残す迷う手放すの3つの箱の分け方
- 自分で出すときのごみの出し方と手数料
- 自分でやる所と頼む所の線
遺品整理は何から始めるか
最初の1日は探す日にする
片付けの解説が挙げる順番の目安は、まず通り道をつくり、食べ物が残っていれば冷蔵庫と台所、次に洗面所や小さな収納、そのあと居室、最後に大きな物です。
私なら最初の1日は袋の口を閉じたままにして、遺言書や通帳、年金証書、スマホ、鍵を探し、1つの箱にまとめます。私も引き出しやポケットを開けるたびに、思わぬ物が出てきて手が止まりました。

片付けの解説を読むと、遺品整理は捨てることからではなく、大事な書類や貴重品を先に確保するところから始めると書かれています。
冷蔵庫と台所は先に見る
通り道をあけたら、私なら次に冷蔵庫を開けます。
ただ同じ解説は、この順番は一例で、退去の期限が決まっているときや、雨漏りしている部屋があるときは、優先する場所を入れ替えるよう添えてあります。
食べ物が残っているなら、通り道をあけたあと、においが出る前に冷蔵庫と台所を見ておくと安心です。
小さな引き出しで慣れる
同じ解説によると、限られた範囲で分け方を試すと、そのあとの基準を家族で分け合いやすくなるそうです。
食器棚や引き出しには、現金や印鑑、通帳、商品券が入っていることもあります。なので私なら、小さな引き出しを1つずつ開けて、探すことと分けることを同時に練習します。
押し入れや物置からではなく、洗面所や小さな引き出しのように一区切りつけやすい所から分け方を試すと、迷いが少なくなります。
捨ててはいけない物は何か
最初の1日に探して取り分ける物を、国や裁判所・業界団体の案内がある物と、解説の記事が注意している物に分けると、次の8つです。
| 取り分ける物 | なぜ残すか | 国・裁判所・業界団体の案内 | 解説の記事の注意 |
|---|---|---|---|
| 遺言書 | 封のある物は家庭裁判所で相続人の立会いのもとで開ける | 裁判所 | — |
| 通帳・キャッシュカードと取引先の控え | 預金の相続の手続きで書類を求められ、要る書類は金融機関で異なる場合がある | 全国銀行協会(銀行の業界団体) | — |
| 年金証書 | 受け取っていない年金を遺族が受け取る届出の書類の例に挙がっている | 日本年金機構 | — |
| スマホとパソコン | パスワードが分からないと家族でもロックを解くのは難しく、サブスクは解約しないと請求が続く | 国民生活センター | — |
| 現金 | すべて相続の対象になり、勝手に使えない | — | 遺品整理の会社の解説 |
| 鍵 | 用途が分からなくても、金庫の鍵のことがある | — | 遺品整理の会社の解説 |
| レンタル品・リース品 | ラベルが貼られた物は返す必要があることが多い | — | 遺品整理の会社の解説 |
| 写真と思い出の品 | 無理に捨てる必要はない | — | 遺品整理の会社の解説 |

結論
最初の1日は、この8つを探して1つの箱に入れるだけで終えていいと私は思います。
遺言書は開けずに裁判所へ
裁判所の案内では、遺言書を見つけた相続人は、亡くなったことを知ったあと遅滞なく家庭裁判所に出して「検認」を受けることになっています。公正証書の遺言と、法務局で預かっている自筆の遺言の証明書は、検認が要りません。
注意
封のある遺言書は、家庭裁判所で相続人などの立会いのもとで開けることになっているので、見つけてもその場で開けないでください。
検認は遺言が有効か無効かを決める手続きではない、と同じ案内は添えています。
出典:裁判所「遺言書の検認」
なので見つけた遺言書は、封を切らずにほかの物と分けて取り分けておきます。
通帳と年金証書を取り分ける
預金の相続に要る書類は、遺言書や遺産分割協議書があるかどうかで変わり、取引のあった金融機関によって異なる場合があります。なので私なら、通帳とキャッシュカードのほかに、届いていた郵便から取引先の名前を控えておきます。
年金を受けていた人が亡くなったときは、亡くなった月分までの年金を、生計を同じくしていた遺族が届け出て受け取れます。その届出に添える書類の例として、日本年金機構は亡くなった人の年金証書を挙げています。
通帳とキャッシュカード、取引先の控え、年金証書は、ひとまとめにして同じ箱に入れておきます。
スマホは触らずに置く
国民生活センターには、スマホが開けずネット銀行の契約先が分からない、という相談が寄せられています。サブスクの請求を止めたいのに、IDとパスワードが分からないという相談もあります。
私なら、スマホとパソコンは触らずにそのまま箱に入れておきます。
出典:国民生活センター「今から考えておきたい『デジタル終活』」
国民生活センターは、故人のスマホのパスワードが分からないと、家族でもロックを解くのは難しく、サブスクは解約しない限り請求が続くと案内しています。
鍵とレンタル品は残す
遺品整理の会社の解説によると、金庫の鍵を捨ててしまうと、開けるための業者を呼ぶことになるそうです。
ラベルが貼られたレンタル品やリース品も、返す必要があることが多いそうです。同じ解説は、衣類のポケットやタンスの引き出し、仏壇の引き出しも確かめるよう書いています。
業者に頼んだときの貴重品の扱いと立会いは、「遺品整理の業者が来る前に決める2つ 先に抜く貴重品と立ち会う場面」で取り上げています。
用途の分からない鍵や、ラベルの貼られたレンタル品は、相続や返却が終わるまで箱に入れて残しておきます。形見分けや家財の処分に手をつける前に、相続放棄をするかどうかを弁護士か司法書士に相談するか、家庭裁判所の案内で確かめておいてください。申し出は相続が始まったと知ったときから3か月以内なので、期限は「遺品整理はいつから始めるか 四十九日と相続と退去の3つの区切りで決める順番」で確かめられます。
残しておく物と迷う物はどう分けるか
残す迷う手放すの3つに分ける
取り分けた箱ができたら、次は部屋の物を分けていきます。片付けの解説には、残す・譲る・売る・処分する・保留のように分ける方法が挙がっています。
譲る物と売る物と処分する物は、ひとまず残すか手放すのどちらかに入れて、行き先はあとで決めます。そうすれば、手に取るたびに考えるのは3択だけになります。

私なら、取り分けた大事な物とは別に、残す・迷う・手放すの3つの箱を用意して、手に取った物をどれかに入れていきます。
迷う箱には期限をつける
迷う箱を作ると、何でもそこへ入れたくなりますよね。私なら箱のふたに、家族で決めた「開ける日」を書いておきます。
迷う箱ばかり増えていくようなら、「遺品整理で手が止まったときに先に決める4つ 急ぐ理由と今日の1か所から」も読んでみてください。
迷う箱は、決める日を家族で一つ決めておけば、その日までは開けなくていい箱になります。
写真と売れる物は分けて考える
写真や思い出の品は、無理に捨てる必要はないと解説の記事も書いています。
写真とアルバムの残し方は「遺品整理の写真とアルバムの処分方法 残す量を先に決めてから手放し方を選ぶ」で、値段がつくかの確かめ方は「遺品整理の買取で値がつく物と頼み方 整理の見積もりとまとめて頼む形」で取り上げています。
写真は量が多く手が止まりやすいので、私なら最後に回し、値段がつきそうな物は手放す箱に入れる前に売れるかを確かめます。
使ってはいけない遺品はあるか
見つけた現金は使わずに残す
引き出しやポケットから現金が出てくると、片付けの費用に回したくなる気持ちも分かります。ですが、遺品整理の会社の解説は、現金はすべて相続の対象なので、捨てないことはもちろん勝手に使わないよう注意しています。
なので私なら、出てきた現金は使わずに封筒へ入れ、見つけた場所を書き添えて取り分けておきます。
言い伝えは気になれば手放す
故人の服や道具をそのまま使っていいのか、迷う人もいますよね。
故人の物を使うと縁起がよくないと言われることもありますが、気になるなら無理に使わず、手放す箱に入れていいと思います。
自分で出すときごみはどう出すか
手放す箱の物を自分で出すときの方法を、2つの市の案内と環境省の案内から並べると次のとおりです。
| 出し方 | 案内の中身 | どこの案内か |
|---|---|---|
| いつもの集積所に一度に大量に出す | 通常の収集に支障が出るため、収集していない | 横浜市 |
| 燃やすごみを焼却工場へ持ち込む | 区の事務所に事前の申込み・1キロあたり13円の手数料 | 横浜市 |
| 粗大ごみを持ち込む | 粗大ごみ受付センターに事前の申込み・市が収集する場合と同じ手数料 | 横浜市 |
| 粗大ごみを持ち込む | 粗大ごみ受付センターに事前の申込み・区に収集を頼む場合の半額(100円未満は切捨て)。例:ふとんは収集なら400円・持ち込みなら200円。持ち込めるのは区民だけ | 板橋区 |
| 廃家電を引き渡す | リサイクル料金と収集運搬料金が要り、家電リサイクル券が出る | 環境省 |
ごみの出し方と手数料は市によって違うので、ご実家のある市の案内で確かめてください。
一度に大量は集積所に出せない
手放す箱がいくつも積み上がると、収集日に少しずつ出せば済むと考えたくなります。
大量のごみについて案内している市には、許可を受けた業者を紹介する組合を載せている所もあり、料金や扱える物は業者によって違うとしています。
出典:横浜市「引越や遺品整理などによる大量のごみを一度に捨てたい」
遺品整理で出た大量のごみは、いつもの集積所に一度に出すと収集しないと案内する市もあります。
持ち込みは事前に申し込む
車を出せるなら、収集を頼むより持ち込みのほうが手数料が安くなる市もあります。
市の施設へ自分で持ち込む方法もありますが、事前の申込みと手数料が要り、額は市によって違います。
家電はリサイクル料金がかかる
注意
家庭の不用品を回収するには、市区町村の「一般廃棄物処理業許可」か委託が要り、「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では回収できないと環境省は案内しています。
許可を持つ会社かどうかを見分けたいときは、「遺品整理の業者の選び方 見るのは家のごみを運ぶ許可と見積もりの形」を開いてみてください。
環境省は、廃家電も粗大ごみも住んでいる市区町村が案内するルールで処分するよう求めていて、家電リサイクル法の対象の家電はリサイクル料金と運ぶ料金がかかります。
自分でやる所と頼む所の線はどこか
判断は自分で運ぶのは頼む
ここまでの作業を振り返ると、手放す箱を運び出して処分するのは、家族でなくてもできる作業です。

結論
人に頼むかどうかは、手放す箱の量と実家までの距離で決めればいいと私は思います。
私なら、探すことと残す物を決めることは自分でして、手放す箱の運び出しと処分は量を見て人に頼みます。
遠い実家と期限があるとき
手放す物が集積所に出せない量になったときは、私なら頼む線を手前に引きます。遺品整理の会社に頼める作業と会社の選び方は「遺品整理の業者の選び方 見るのは家のごみを運ぶ許可と見積もりの形」に、額の幅は「遺品整理の費用は間取りでいくら 1Kから一軒家までの目安と額が動く理由」にまとめています。
実家に仏壇が残っているなら、先に「仏壇の処分の方法と費用 お寺と仏壇店と市区町村と業者を比べました」で行き先を決めてから、残りの家財に進むと順番が組みやすいと思います。
実家が遠くて通える日が少ないときや、退去の日が決まっているときは、頼む線を手前に引いたほうが気が楽だと思います。
残す物を決めたあとに残る手放す箱の運び出しと処分を、どこまで人に頼むかは、量を見てもらって見積もりで確かめると決めやすいと思います。タウンライフメモリーマッチでは、掲載されている会社の中から気になる会社を最大3社まで選べ、見積もりは無料で、納得できなければ契約しなくてかまいません。メモリーマッチの申し込み画面には、貴重品・処分品の仕分けや不用品処理の欄があります。届いた見積もりを見比べるときの見方は、「遺品整理の見積もりは2〜3社に同じ条件で頼み 見積書は額より先に欄と追加の条件を見る」で確かめられます。
【PR】
手放す物が粗大ごみや持ち込みで出し切れる量の人は、先にご実家の市の粗大ごみの案内を見るほうが早いです。仏壇だけを手放したい人は「仏壇の処分の方法と費用 お寺と仏壇店と市区町村と業者を比べました」を先に読んでみてください。
家そのものの行き先(売る・貸す・壊す)は、実家じまいのサイト〈親の家、実家じまいすることに〉で読めます。
よくある質問
Q1.自分でするとどのくらい日数がかかるか
A.日数は、物の量と実家に通える日の数で大きく変わります。私なら、最初の1日で取り分けを終えたあと、通える日の数と手放す箱の量を見て、頼む線を引き直します。
Q2.兄弟が遠くに住んでいても一人で進めていいか
A.探して取り分けるところまでなら、一人で進めてかまわないと思います。ただ私なら、形見分けや迷う箱を開ける日の前に、兄弟に一言伝えておきます。
Q3.衣類はどう分ければいいか
A.衣類は、ポケットを確かめてから残す・迷う・手放すの箱に分けます。値段がつきそうな物は、手放す箱に入れる前に「遺品整理の買取で値がつく物と頼み方 整理の見積もりとまとめて頼む形」で確かめると無駄がありません。
Q4.途中まで自分でやってから頼めるか
A.途中まで自分で進めて、残りを頼む形もとれます。どこまで受けてもらえるかは会社ごとに違うので、私なら見積もりのときに、残っている物の量を見てもらって聞きます。
最初の1日は空の箱を1つ持って行く
もし次に実家へ行く日が決まっているなら、私が持って行くのは、ごみ袋より先に空の箱を1つと、書く物です。その日は遺言書と通帳、年金証書、スマホ、鍵を探して箱に入れ、出てきた現金は見つけた場所と一緒に書き留めます。
8つが箱にそろったら、その日は袋の口を開けずに帰っていいと思います。残す・迷う・手放すに分けるのは、次に行く日からで十分間に合います。


